石は行きたいところに行く
2000年11月3日にこの大きな秘密の石に出会った。
瀬戸内海の犬島本島。
僕のわがままな願いを受け入れてくれて和泉さんは石切場に連れて行ってくれた。藪のような小道と、トンネルのような破れ小屋をおそるおそる抜けると広大な丁場が開けていた。そして遠くに巨大な巌が鎮座していた。
200メートル程も離れて、尚も巨大に見えた。
巌の上に度量衡のように人が1人立っていたためにその大きさが知れた。和泉さんは僕がここに来る直前に山の上から「ゴロン」と落っこちて来たのだと言われた。
僕はなんだかものすこく幸せな気持ちになって、思わず、「この石うちに来たらいいですね」と呟いてしまった。いや、呟かされてしまったのか。その頃この場所はゴルフ場建設予定地であ ったのだから、何も考えずに呟いたのだった。
2001年夏に、密かに和泉さんはこの石を割った。そして、摩詞不思議な物語を経て2006年4月11日、この地に石はやって来た。
あの時僕に呟かせたのは石なのだろうか、和泉さんなのだろうか。
ともかく、石は行きたいところに行く、という事らしい。
瀬戸内海の犬島本島。
僕のわがままな願いを受け入れてくれて和泉さんは石切場に連れて行ってくれた。藪のような小道と、トンネルのような破れ小屋をおそるおそる抜けると広大な丁場が開けていた。そして遠くに巨大な巌が鎮座していた。
200メートル程も離れて、尚も巨大に見えた。
巌の上に度量衡のように人が1人立っていたためにその大きさが知れた。和泉さんは僕がここに来る直前に山の上から「ゴロン」と落っこちて来たのだと言われた。
僕はなんだかものすこく幸せな気持ちになって、思わず、「この石うちに来たらいいですね」と呟いてしまった。いや、呟かされてしまったのか。その頃この場所はゴルフ場建設予定地であ ったのだから、何も考えずに呟いたのだった。
2001年夏に、密かに和泉さんはこの石を割った。そして、摩詞不思議な物語を経て2006年4月11日、この地に石はやって来た。
あの時僕に呟かせたのは石なのだろうか、和泉さんなのだろうか。
ともかく、石は行きたいところに行く、という事らしい。